雷魚編

日本産淡水魚・熱帯魚編

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雷魚編 - History

1999.10.10

10月第2週  今週の始めは、朝方かなり冷え込み、水温も25度を下回りました。さっそくヒーター(200w×3本)とサーモを設置し28度に設定しました。 ヒーターは火傷と破損防止にカバーを付け水槽の背面に吸盤で固定するのですが、翌日には予想通り吹っ飛ばされておりました。どうやら彼の中では目新しいターゲットを見付けると一撃を与える事に決めているようです。
ところで、この10月でカムとの付き合いも丸3年が過ぎ、4年目に入ろうとしております。当初、雑居水槽で泳いでいた時はフナやカワムツなどに混じって目立たない存在だったのですが、三年間で随分大きく成長しました。 久しぶりに訪れた知人が「この水槽に雷魚なんていたっけ」と首をかしげる気持ちも分かります。

10月第3週  保温を開始して2週間が経ちカムの活動自体は夏場と変わらないのですが、食欲のほうが今ひとつです。原因が水温の28度固定に有るとすれば、水槽飼育においての「食欲」に寒暖差が必要なのでしょうか。例年、保温時期に食欲が低下傾向にあるのはカムの個体的なリズムなのでしょうか。皆様のお宅の雷魚はいかがでしょうか。

10月第4週  先週から引き続き「保温時期と食欲に付いて」いろいろ考えています。急に食欲が落ちる要因は?今回の場合以外と簡単に一つの結論と打開策を見つけだしました。
まず結論から言いますと食欲が低下したのではなくて、与えた魚を捕食し損なっていたからです。その原因として考えられるのは、保温により餌魚の泳ぐ範囲が以前より上部に移行している事に気がつきました。 カムは上層を泳ぐ魚に対して捕食の成功率が低く、下部の隅に追い込んでの捕食パターンが圧倒的に多いので、餌を入れた直後に食べるのがほとんどです。そういえば魚を入れた直後、ほとんどの魚は下部の隅に逃げ込みます。その間に狙っているようです。 与えた魚が残っている時はほとんどが上層を泳いでいます。こうなると何日も食べないという状態です。こちらも食欲がなくなったのかと思い逆に与えないので悪循環です。 早速、打開策として比較的下部を泳いでいる魚をいつものショップで購入し、与えて見ると連日以前のように食べるようになりました。ブラックバスのようにゲットするまで追い掛けまわすようなことは我が家のカムの場合は見られません。失敗したら照れているのか、しばらくは襲撃をしないでおとなしく様子をうかがっている姿を見かけることがあります。自然の個体の場合はどうなのでしょうか、フィールドが広いのと生存競争が激しいので待っている余裕なんて無いのでしょうね。

10月第5週 今週はこれといったトラブルもなく順調に過ぎました。そうそう、変化と云えばどういう加減でしょうか班の柄が濃くなってきました。原因はデータが不十分で未だに解明出来ていません。 更新日付:1999.10.10

1999.11.07

11月第1週  今週初めに木津川へ出かけました。現地で採取してきたアメリカザリガニをカムに与えると瞬時にして平らげてしまいました。やはり甲殻類は好物のようでいつもの事ながらすばやい動きです。 今週は餌魚の捕獲率が高く連日与えた魚を効率良くゲット。餌魚の捕獲率の高い週は、比較的、体調も良好のようです。  

11月第2週  11月も半ばにさしかかり朝晩めっきり冷え込むように成って参りましたがキーパーの皆様はいかがお過ごしでしょうか。冬場は餌魚の採取に苦労する時季で、どうしてもショップに依存する事が多くなるのですが経済的な面からは辛いところです。先日雷魚キーパーの方からメールを頂きました。その方は釣りの上級者で、餌の魚はご自身で調達しておられるようで羨ましいかぎりです。 私の場合、釣果には期待できないので、餌魚の採取となれば網での捕獲がメインとなります。そうなると幼魚が大半となり、カムに満足してもらえるボリュームの食材を調達するのは不可能に近い状況です。結果はやはりショップでの購入となります。
私の心配も懐具合も他人事のように今週もカムはヒーターに一撃を加えながら悠々と泳いでおられます。

11月第3週  久しぶりに夜中に暴れたような形跡が見られ、朝起きてみると上部フィルターの吸水口が吹っ飛んでいました。 カムも右顎に怪我をして痛そうです。以前の怪我の回復経過からすれば全治1カ月は掛かると思われます。食欲のほうが順調なので餌魚を追う時に勢い余って失敗した事故ではないかと推測されます。 更新日付:1999.11.07

1999.11.23

1999.11.23 突然の出来事に動揺しております。
いつか訪れるのは、理解していたつもりですがまさかこんなにも早く...。 カムが天国に逝ってしまったのです。幕切れはとても呆気なく、私と家人の目の前で、滑るように泳いだ後に背を返してそのまま動かなくなってしまいました。 状況を把握するまでにはしばらく時間が掛かりました。

朝、いつもより遅く目がさめて、水槽を見ると水が半分位に減っています。でも不思議な事にフローリングが濡れていないのです。 その時点でカムはまだ生きていました。上部ろ過層を見ると揚げ水パイプが定位置よりずれて水槽の後ろ側に水が流れ出たようです。 長年、水槽を置いていたためにフローリングが後ろ側に下がっていたのでしょうね、コーナーの隙間から床下に約120Lの飼育水が...。
その後の水槽内の状況は想像でしかないのですが、極端に水量の減った水槽内で最悪の事態が起きました。サーモスタットのセンサーが水面より露出することによって水温の上昇が起きました。カムは環境の急変に驚き、おそらく暴れまわったのでしょう。
私が見たときはかなり憔悴している状態で、最後は私を待っていたように、私の目の前で息絶えたのです。皮肉なことに、今日、以前から頼んでおいた大工さんから工事日程の連絡が...。
床補強工事・新しい水槽・水槽台。全てカムの為に用意していたのに...。
琵琶湖博物館のカムルチーが私の目標でした。でも遅かったのです。

背を返した状態のまま、2時間が経ちましたがカムは動きませんでした。
ろ過器具と保温器具を水槽から外してカムと底砂だけにして飼育水を抜きました。水をカムの体高まで抜いたときに全てが終わったことを実感しました。
カムを生まれた木津川に返そうかとも思いましたが、生涯の殆どを我が家で暮らした事を思うと、最後は私の手で、庭の私が好きな林檎の木の下に埋めました。
その後すぐに水槽とろ過器具一式を洗って新しい水槽が来たら譲る事になっていた人に渡しに行きました。明日の朝、カムのいない空の水槽を見るのが嫌だったからです。
注文していた新しい水槽(1,200×600×600mm)と水槽台は現状の大きさ(1,200×450×450mm)に変更する事に決めました。今より大きい水槽はカムを喪った今となっては意味が無くなってしまいました。
最後の写真(下)は、私にとって一番辛い、過酷な写真で、永久に封印するか、公開しょうかたいへん迷ったのですが...。
もしも私が、カムではないカムルチーを何処かの川ですくったりしてもすぐに放せるように。何処かのショップで見たりしても平常心で立ち去る事ができるように。我家の水槽にカム以外のカムルチーをけっして入れる事がないように。私の脳裏に焼付けておくために...。 更新日付:1999.11.23

1999.11.24

カムChanna argusを亡くした次の日は当日よりも辛い一日でした。通勤の車の中で一人になると涙が出て仕方がありませんでした。 悔やんでも林檎の木の下で眠っているカムChanna argusが戻ってくるはずも無いのですが...。 更新日付:1999.11.24