父のミシン 永い間お世話に成った父のミシンを処分する日がきました。

ほんの 数ヶ月前まで現役で働いていた父のミシン。

かっては あんなにうるさく感じた仕事場が、今は休日のように静かです。

帽　子 をデザインして設計図（抜き型）を作って生地を断裁、そして縫い上げる。

小　手 写真のハンディ電器アイロンをコテって呼んでたっけ・・・。

二代目 祖父から続いた帽子工房。父は二代目、そして私は後を継がなかった親不幸者？！

中学校 を卒業してから祖父母に弟子入りした父は、今年で65年目 を迎えた偉大な職人。訳あって仕事は出来なくなってしまったけれど。

とっても この角度がフォトジェニックな小手。とっても気に入ってます。

父の工房 だった仕事場は、これから妹が日本画のアトリエとして使う事に決まりました。

現役引退 で、父の道具は、なくなってしまったけれど、沢山の思いではなくなりません。

どうして だろう、父の使った大切な道具が運ばれて行った日は不思議と悲しくなかった・・・。

けれど 自分で撮った写真を見ているうちに涙がとまらなくなりました。

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